ダムの貯水率とは
ダムの貯水率って聞いたことはあるけど、アレはどういう意味?
100%を超えるとダムが決壊しちゃうってこと?
いい質問だね!
ちなみに100%を超えてもダムが決壊することはないよ
今回は、ダムの貯水率について解説していくね
ダムの貯水率ってなんだろう
ダムの貯水率とは、『そのダムが貯水できる利水容量に対して、溜まっている水の割合』のことなんだ。
大切なのは、『利水容量に対して』という部分!
この利水容量というのは、みんなが使うための水の容量のこと。
洪水調節容量を持つダムの場合は、『ダム貯水率100%=ダムに貯められる水の限界』というわけではないんだよ。
あくまで、みんなが使う予定の水の容量の割合である、ということを覚えておこう!
ダムによっては洪水期(6/16~10/15)と非洪水期(10/16~6/15)で貯水容量が変わるダムもあるよ。(高山ダムなど)
洪水期には、大雨が降った時にたくさん水を溜めれるように利水容量を少なくして、
非洪水期には、みんなが使える水を絶やさないように利水容量を大きくして調節しているんだ。
独立行政法人水資源機構『貯水率の考え方』より
ダムの貯水率が100%を超えたら
わー!家の近くのダムの貯水率が100%を超えそうだよ!
ダムが決壊しないか不安だよ…!!
落ち着いて!
さっきも言ったとおり、貯水率が100%を超えてもダムが決壊することはないから落ち着いてね
前述したけど、あくまで貯水率というのは利水容量、つまりみんなが普段使うための水の割合なんだ!
大雨が来た時は、『利水容量の空き容量+洪水調節容量』をうまく使って、なるべく水を蓄えて、安全な水量だけ下流に流すのが洪水調節の目的を含むダムの仕事なんだ。
ちなみにダムが貯められる最高水位のことを『洪水時最高水位』と言うよ。
本当にダムがこれ以上水を蓄えられない!洪水時最高水位に到達してしまいそう!となった場合だけ、なるべく下流に被害が出ないように徐々に放流する量を増やして『ダムへの流入量=ダムからの放流量』とすることがあるよ。
基本は、そうならないように大雨の時はなるべく水を蓄えて、安全な量だけ下流に放流。
雨が止んだ後も、次の雨に備えてダムから放流して洪水調節容量を空ける、という操作をするよ。
(全てのダムが同じ目的を持っているわけではないので、ダムによって違いがあるよ)
よかったー。
100%って見てびっくりしちゃったよ。
正しい知識を得ることで安心できるね!
落ち着いたようでなりより
日本のダムはたくさんの基準や法律の中で正しく運用されているから安心だね!
参照
独立行政法人水資源機構『貯水率の考え方』
https://www.water.go.jp/kansai/kansai/html/suigen/tyosuiritu.pdf